講座Ⅱ:『仏教講座』(原始仏教と法華経)(3年コース)
私たちは、辛いこと、苦しいことがあると人のせいにします。生まれた家のせい、親のせい、
学校のせい、社会のせい。辛い時、ついつい人にあたってしまうのです。そして何の苦労も
なく幸せそうな人を見ると羨ましくなってしまう。確かに、大して努力をしてなくてもとんとん
拍子に出世していく人、成功する人もいます。それとは逆に、苦労の問屋と言われるような
苦労の連続のような人もいます。そして気が付かない内に劣等感、コンプレックスを持つ
ようになり、自分が自分を嫌いになってしまい、すべてが嫌になってしまう、そのようなこと
を繰り返しながら生きています。
その理由を顕かにされたのがお釈迦さまです。積善の家に幸あり、積悪の家に不幸あり
と、すべて人間の生き方によって相応しく結果がついてくるのだとお釈迦さまは言われまし
た。人のせいは一つもない、すべて自分と言われました。貧乏な家に生まれるのも、お金
持ちの家に生まれるのも、すべて自分に相応しいと教えてくださり、これを「為さざるは受く
ることなし」と看破されました。すべて自分に相応しいのだと。
それはなぜか。人のせいにしていては何も変わらないからなのです。お釈迦さまは「過去と
他人は変えられない。変えられるのは自分と未来だけだ」と示されたのです。確かに自分の
不幸を人のせいにして百万遍文句を言っても何も変わりません。
今の自分の不幸に相応しいものを自分が持っているのであるならば、不平、不満を誰かに
ぶつけるよりも、自分が持っている不幸の原因と幸福の原因に変えることでしか、未来は開
かれないと言われたのです。
苦しみの原因は自分以外の外にあるのではなく、自分にあることを悟って、それを消し去
る。そして幸せの元となる種を植え、育ていけばその幸せの木は立派に育っていく。それを
育てるのは自分自身なのだということを教えて下さったのが四諦の法門と言われる根本の
法則です。
そして不幸の元とも言える目に見えない癌細胞をレントゲン写真のようにはっきりと浮かび
上がらせて放射能治療を行い、不幸の原因もコンプレックスも根本から消し去るのが十二
因縁という法門です。
仏教講座では、これらの法門を詳しく解説することによって、明るい未来への扉を開き、輝
く未来を築く道を共に歩んでまいります。